すばる亭日記 2023年2月分 

（また少し趣味を語ってしまった）

（また少し趣味を語ってしまった）

　昨日の内容は「30代の会話……いや、40代以上……？(笑)」ともシミズ氏から言われましたが、少女漫画に関しては今の60代ですかね……。

　オンライン上で語ることはなかったですが、京都に来てからはアニメ漫画史・漫画評論の畑に(も)いた時期があり、少年漫画もある程度は遡って語れると思いますし（「聖闘士星矢」などは大学時代にハマり、以前から創作において影響受けまくりだったますむらひろし先生・手塚治虫先生作品もいろいろ読み、ガロ系はあまりピンと来なかったものの、遡って行き着くと「のらくろ」の衝撃の結末を祖母に伝え語り合ったり……？(^^;)）、そして少女漫画は70年代（ベルばらからいわゆる"花の24年組"）を本命に、時代を下って90年代の雑誌「ぶ〜け」くらいまでが守備範囲です!!　専攻は70年代少女漫画界隈の「中性両性・状況で性別変わる設定」とか少年愛および雑誌「JUNE」初期とか中島梓氏（栗本薫先生）の評論とか「猫もの」（というか大島弓子先生か……笑）です！

　昔の漫画・アニメに関しては、語りたいことはたくさんある（あった？）のですが、今は語る場もなく。自分は主観が過ぎて評論・研究には向かないとある時期に悟ったので、もろもろの持論は心に秘めておりまする……。

　しかし総じて商業作品は「研究対象」として見てしまいがちで、コミティア勢や友人知人が魂を込めて創っている作品が好きですね。ほんとうに。そちらには「推し」がたくさんいるのに……っ!!

　-- ＊ -- ＊ -- ＊ --

　今は何オタクかと言ったら「女性アーティスト声優業界の作詞・作曲・編曲家さん」に関して、一番オタク的な関心が持続しています。澤野弘之さんには次元が開かれるような衝撃を受けた、とか、近年やっと編曲家さん情報がネットで調べやすくなって嬉しい〜とか……。

　「アイスド・レコード」執筆中は珍しく男性ボーカルのPENGUIN RESEARCHさんの楽曲をよく聴いていたのですが（主人公の声イメージだったので……笑）、その後なにも知らずに米倉千尋さんの「ハルトキ 〜Spring Moment〜」とMore More Jump!版「地球最後の告白を」にiTunesの視聴でハマって同時期にDLし、みんなPENGUINの人の曲だったと知ったときの衝撃をなんと申せばいい……（ちなみに「ハルトキ 〜Spring Moment〜」の詞はCooRieのrinoさんが本領を発揮しておられます!!　ガンダム・封神時代とはまた違った意味で、米倉さん史上最高にカッコイイ楽曲だと思います!!）

　今はあまりアーティストさんを推すタイプではなくなり、全曲把握しているのは坂本真綾さんだけだったのですが、気づけばPENGUINさん楽曲は飢えるようにみんなDLしてしまい……星街すいせいさん曲あたりまで追ったところで曲を聴かない時期（何ヶ月も一切音源は聞かず、ピアノの練習すらせず、物語・小説モードになる時期が……。知人のLIVEくらいは覗いたりしますが）に突入したので、まだまだ未知のkemuさんの曲が宇宙に存在するぜ……はは……っ。

　とかいう話を、日々すばる亭日記で書くことに意味や需要は……あるのか……？(汗)（というか脳内ではしばしば語っているのですが、いつもそれを出力する時間や体力がないです）

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（6000字近くある唐突な語りです）

（6000字近くある唐突な語りです）

　故郷である首都圏を離れた前後は、人生で一番つらい体験をした時期でした。関西で日々を送る中、「東京池袋の地理を思い出そうとすると頭が割れそうに……っ！」などの（リアル中二病的）現象もあり、そんな中で「昔のこと」や「昔の自分」は遠いものになっていって。

　なので、池袋を"庭"と思っていた中学高校時代なんて、それこそ「前前前世」みたいな認識だったのですが──。

　-- ＊ -- ＊ -- ＊ --

　作曲モードに舞い戻ってから、「なんかこのメロディー浮かんだ」「けど、もしかしたらどこかで聴いた既存の曲そのものかもしれない!?」という恐怖を思い出し、ひしひし感じています。実際以前の作品にも、裏メロなど「浮かんだ」「ここにはこれが適切」と思ってはめたメロディーが、高校時代に演奏した交響曲の一部だった、と気づいたものの、（思い出の曲への郷愁も込め）ほぼそのまま拝借したり……という事例も（今もサイトで公開してある楽曲の中にも）ありました。

　一方で作曲に夢中だった頃（7年くらい前）は「理想の美しい旋律」を日々求めていて、「これだ!!!」と辿り着いたメロディーがほぼそのままブラームス2番の主題だったと数ヶ月後に気づき、その衝撃で「何世紀も前にあっただと……もはや俺が曲つくる意味ねぇ」と作曲から離れていったのもありました。今となっては青い思い出です(^ ^;)

　しかしそれは、物語世界やキャラを創作していても……「オリジナルを創ろう」という志は創作を志した当初からあったはずなのですが、心に深く刻み込まれた大好きな作品・先行作品がいつのまにか心の地層で料理されていて、そのごった煮再構成の料理を、今度はもう一度自分なりにシンプルに・美しく形を整えるうちに、結局「もとの影響を受けた作品」の設定そのものに近いところに着地していた（そしてしばらくそれに自分では気づかなかった）という恐ろしい事例は、創作人生においても、ここ数年でも、多々ありまして……。

　なんとなく「いつか誰かに話したい」と胸に秘めていたことを、つらつら書きます（未公開作品『アイスド・レコード』の設定話がありますが、あらすじレベル以上のネタバレはない……はず……）。

　-- ＊ -- ＊ -- ＊ --

　『星詠みの国のプラネテア』で中性体を描くにあたり、中性・両性ものの先行作品を読み漁り、その中で最も感銘を受けた（というか震えるほど感激した）2つが、ル・グウィンの『闇の左手』と竹宮惠子先生の『イズァローン伝説』でした。

（萩尾望都先生は短編一作一作を読むのに力を使いすぎ、代表作と言われすぎて敬遠していた「11人いる！」をなんと当時は読まなかったのでありますが）

　「プラネテア」制作にあたっては、自分なりに中性の設定を追求したのですが……。その後、中性設定を見直して・ブラッシュアップして（したつもりで）『アイスド・レコード』を描いたとき、恐ろしいことに、その先行2作品の理想に（プラネテアよりも何段階も色濃く、まるで「先祖返り」したように）影響を受けまくっている、という事態になっていました。

　特に舞台が「白い世界」だ、というイメージは『闇の左手』の雪原風景そのものなのですが、そこは初稿の完成間際に気づいたものの、もはや変えることができず……。「主人公が惑星の調査にやってくる」設定も、構想中に何度も変わりながらも『闇の左手』に近い形に着地していたし（ほんとのほんとのアイレコ最初期案では、主人公は王都を襲撃する兵士で、竜騎兵でした(笑)。ちなみに本家『闇の左手』主人公は、調査員ではなく宇宙連合的な組織の使者ですが）。その後、投稿原稿にする段階で『闇の左手』のWikipediaを読んだら、中性体の生まれた所以に関する裏設定までだだかぶりで「は!?」と固まり。というか『闇の左手』は難解で、私はひととおり読んだだけではその(核となる裏)設定に気づかなかったのですが……、「まぁ、架空の惑星に中性人間がいるとしたら、そこに着地するのだろう」ということで……。

（ちなみに竹宮先生作品イズァローンのほうは、もう、初読時に「えっ……、私が追い求めた理想の図書館がここに描かれていたのだけど……!?」というようなイメージ的な理想の詰め合わせみたいな衝撃を受けていたので、どこまでが直の影響なのかもはやわかりませぬ……。『風と木の詩』のオーギュが好きすぎたのでルキシュ王の作画には萌え死んでいましたが、彼も……うちの王様と完全に同タイプですし（というか「ルキシュ」ってなんという理想の名前）竹宮先生の感性が好きすぎる、ということで──）

　と、アイレコ（アイスド・レコード）はそんな感じですが、「プラネテア」さんに関しては（意図的にオマージュを組み込んだ『銀河鉄道の夜』以外に）すごくすごく影響を受けまくってるアニメがある、とやはりあとから気づいたり……構想している・書いてる最中は夢中で気づかないのに……(^ ^;)　たぶん……そうです、ええ……私の世代のアニメオタクはプラネテア様っぽいCV:田中理恵さんな歌姫を知っているのでは……(笑)。

　というかその歌姫さん（中学時代、彼女の曲を必死にピアノで練習していたなぁ……笑）のために、すばるの中に「理想のヒロインは薄いピンクの髪」という刷り込みがなされましたし、(もうひとりの)CV:田中理恵さんな歌姫の星型の髪飾りがかわいすぎて、ナミソラの望夢（妹王女・サイト公開中ナミソラ作品には未登場）に月の髪飾りとして実装されたりしたのでした。

　そう、しかしその望夢さんは！　WJ版等の「封神演義」の太公望が好きすぎたゆえの「望」ですよね、というのを思い出してしみじみしているうちに……。

　2、3人の方に通じそうなので、以下は唐突に封神語りです(笑)。

　-- ＊ -- ＊ -- ＊ --

　年末にナミソラ絵に久々に向き合っていて、十数年の紆余曲折の中で（中学の時に描いた）初期設定に戻ったみかげの服の構造を改めて意識して……「太公望のデザインなんだよなぁ……『斬陰妖精』『飛熊』のところが十字架で……(笑)」とかしみじみしてまして。

　すばるは中学に入ってからファンタジーに目覚め（小学校のときは青い鳥文庫の影響で友人らと探偵団を作り、シャーロック・ホームズのマニアックなネタを覚えるのに必死になり、ミステリ小説書くのに夢中でした）、ちまちまとファンタジー設定のキャラクターを創って描くのが、日々の帰宅後の癒しでした。

　そんな中でなぜみかげという「黒髪長髪キャラ」が生まれたかと言えば、玉鼎真人師匠に多大なる衝撃を受けたからに他ならず──。（小学生の頃は青い鳥・創元社系ミステリオタクだったため、少年漫画は「犬夜叉」しか読んだことがなかったのです。フジリューの「封神」は中学に入りその次に買った少年漫画でしたが、そこから次々ジャンプ作品の原作やアニメを見る生活に）

　余談ながら当時は、封神などを回し読みで流したクラスメイトたちに「誰が一番好き？」と訊かれるのが本当に不思議で……本や漫画を読んで「推し」を決める、という発想がなかったんですね。

　それどころか、なんだか漫画に関しては（本以上に）好き勝手な妄想をしてはいけない気がしていて──当時のオタク分類でいえば「原作主義者」という面倒くさいものになっていた中学生すばる(笑)は、それでも封神愛の捌け口を求め宮城谷昌光さんの歴史小説『太公望』から殷周モノを読み漁り、『王家の風日』の尹佚さん（紂王の臣……？ 記憶曖昧です・笑）に辿り着いてやっと「このひとが好き」と言えたのでした。めちゃくちゃ「萌え」なるものに距離を取り、クラスメイトが某乙女□ードで買えないR指定同人誌を漁るのに駆り出されつつ禁欲していたのである(笑)。

　が……前述のガンダムアニメによって、「一友人の趣味」認識だったBLなるものは巷（学校とネット）に嵐のように荒れ狂って他人事ではなくなり、中学生すばはがたがた怯えはじめました。これは……「いちど自分の中に許可したら、たいへんなことになってしまう」……と……。本能で知っていたのでしょう、自分が将来「一番好きな漫画は竹宮先生の『風と木の詩』です！」とのたまうような根本からの腐った気質であったことを……(笑)。

　そこから生まれたのが「2006年構想開始」と謳っているver.のナミソラです。

　自分で創ったキャラと世界なら、なにを考えても勝手だろう（意味深）、と……(笑)。

　しかしそれでも（話が戻りますが）影響というものは、もう、これは、なんの創作ジャンルであれ、誰であれいつであれもとが何であれ、地球の先人たちから根深く受けるものです。フジリュー「封神」の全物語の中でなにに一番「萌えた」かといえばそれはもう、玉鼎が子楊戩を引き取る設定でした。私の中でなにがあったのかよく覚えていませんが……そこから「みかげ」と「しずみ」という2人の別々のキャラに人間関係が生まれ、「子しずみ」が生まれ、「みかげ」が「子しずみ」の教育係をすることに……(笑)。（青髪はなんでなんだろう……「子しずみ」の長髪は「遊戯王」のモクバっぽくしたくて、ぼさぼさに描いていた、というのは覚えている）

　というわけで、今のしずみかの原点は玉鼎と子楊戩だった！ というのは割と、人生のおりおりで思い出して自覚していたのですが、

　今日……っ、はじめて気づいたことがあるんですよ……っ！（それが語りたくてここまで長文書いたんだよ！）

　中学すばが萌えていたのは玉鼎×子楊戩（表記に深い意味はない）であって、玉鼎×楊戩(大人)なシーンはほぼ「物語の中のできごと」として"萌えアンテナ"からは完全スルーだったんですよ。そう……つまり……玉鼎封神シーンとかも読者目線で涙するだけで特に深く（その場で描かれている以上の感情を推察して）意識したことはなかったのだよ……。

　しかし……、

　今日はじめて「みかげがしずみを守って死ぬ(？)シーンがあったら」を考えてしまい、すばるにゃんはもう、もう……。

　というかしずみとみかげで15年以上あらゆる妄想・物語構想をしてきたのに（前世を含むため2人の年齢/性別も多々バリエーションが）、その発想とシチュエーションはなかったんですよ!?　いかにナミソラにのめりこんで主観的に創作してきたか、（新人賞投稿にハマって物語やキャラの可能性を模索したりするようになった）今となっては戦慄である……(笑)。というわけでナミソラにおいては将来的にも「みかげがしずみを守って死ぬ」シチュはありません、たぶん。作者の中に発想が皆無ですし、そんなことになったらしずみは3転生くらい立ち直れないと思う(笑)。

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　↑この最後の2段落だけを、いつか誰かに聞いてもらいたくて書き残そうと……頭の中に1、2分で駆け巡った追想を書いていたのですが……5700字書いたらしい……自分の狂気にびっくりしますね☆

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